日刊建設通信新聞より転載です。
■16年度以降に本格着工/鉄道南側側道から着手/京王線(笹塚駅~仙川駅間)連立
「東京都と京王電鉄が計画している京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業は、今年度で工事着手に必要な用地取得を始め、設計業務が進められる。約7.2㎞を高架化するもので、今後は用地取得状況に応じて、順次工事に着手することになる。工事はおおむね鉄道南側の側道整備から入り、鉄道の高架化を進める見通し。本格化するのは16年度以降になる模様だ。設計や工事は、京王電鉄が委託・発注する予定。2022年度の完成を目指す。事業費は鉄道付属街路整備を含め、1701億円を見込む。
都が事業主体の同事業は、京王線の笹塚駅付近(渋谷区笹塚1丁目)から仙川駅付近(世田谷区給田3丁目)までの約7.2㎞を対象に、鉄道を高架化する。あわせて、鉄道高架構造物に沿って、側道(鉄道付属街路)を約5.6㎞整備する。
高架化によって、井ノ頭通りなど25カ所の踏み切りをなくし交通渋滞を解消する。鉄道で隔てられている南北地域を一体化することで、安全性、防災性を高めるほか、新たなまちづくりにもつながる。
既に高架化されている八幡山駅を除き、代田橋、明大前、下高井戸、桜上水、上北沢、芦花公園、千歳烏山の7駅(いずれも世田谷区)を高架化する。構造は、下高井戸、芦花公園の両駅が相対式、残る5駅を島式で、ホーム延長各210m、幅約2-10m。駅間の構造幅は約10.5mで、高さ約4.5-14m。
12年10月に都市計画変更決定し、14年2月に都市計画事業認可を取得した。昨年7、8月に関係権利者を対象に用地補償説明会を開くなど、準備作業を進めている。
工事は、▽鉄道南側の側道整備▽鉄道の高架化▽鉄道北側の側道と交差道路の整備--の流れで進む模様だ。
世田谷区では、歩行者・自転車を中心とした東西方向の交通ネットワークを充実させるため、地域の生活道路として側道整備を進めていく。明大前、千歳烏山の両駅には、駅前広場を計画。他の駅についても側道や都市計画道路の整備状況に合わせて、駅前広場などを検討していく。高架下空間の利用についても事業の進捗に合わせて検討を進める。
また、区は同事業を機に区民とともにまちづくりを進める考えで、地区の特性に応じて街の将来像を定める区独自のルールである「地区街づくり計画」を策定する。上北沢・桜上水・下高井戸地区が策定済みで、代田橋、明大前、千歳烏山、芦花公園の各地区で、それぞれ策定に向けた取り組みが進められている。
都では、着工時期などスケジュールは「現時点では未定」としており、今後、用地取得などの状況を見ながら固めていくことになる。」
ようやく開始時期が見えたというところで、これから工事が本格化していくことになります。
千歳烏山駅は4線になる予定なので、高架部分がかなり大きく、高架化によって駅周辺の光景は一変すると思われます。高架下にはお店が沢山入りそうですね。
工事開始は16年度ですが、完成はいつになるのでしょうかね。用地取得の問題もあり、10年以上かかりそうな気がします。もしかすると20年とか、もっとかも。
中国なんかだとさらっと強制的に用地取得して大量の作業者を動員して1年くらいで完成させてしまうような気がしますが、ここ日本ではそうはいかないですものね。
気長に見守るしかなさそうです。
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